☆書評百田尚樹著「夏の騎士」（少年たちのかけがえのないひと夏の冒険・勇気）

～始めに～

何気に本屋に立ち寄り、
百田尚樹さん著の新刊
「夏の騎士」の文庫
が発売されていて、すぐに購入。
表紙も爽やかな少年たちが絵となり、
「百田版スタンドバイー」
という謳い文句、そして
時期も夏ということもあり、
楽しみに読みました。

～あらすじ～

主人公の小学6年生の少年と
2人の友人。
勉強・スポーツと冴えない3人が、
「アーサー王の物語」を読み、
感銘を受け、3人の秘密基地にて
騎士団を結成。
そして、学校一の美少女を
ヒロインとし、忠誠の愛を誓う。
騎士団結成後、
「勇気」という、
人生を切り開く剣を得て、
さまざまな、ひと夏の経験を通し。
少年たちが
成長していく様を見事に描いています。

～感想～

最初は、冴えなく勇気もない
3人だったが、
ヒロインからの「県模擬試験」で
3人のうち、1人でも100位内に
入ることができれば、
騎士団として認めると言われる
3人は6年生になってから、
教科書すら開いたことはなかった。

結局、3人とも勉強しようとしても、
漫画やゲームをやってしまい。
常に後伸ばしになってしまう。

今まで、3人をバカにしていた
悪口の天才通称「おとこおんな」の
女の子との態度がお互い少しずつ
変わっていきます。
そこから
物語は急展開していく。
クラス１の嫌われ者だった
「おとこおんな」の少女とも
打ち解け、
今まで、何も一生懸命やってこなく、
漫画やゲームばかりに没頭していた
自分たちがこのもう一人の
「ヒロイン」の影響により変わっていく。

文化祭の演劇でも
自ら、プリンス役に手を挙げ、
更に主人公ともう一人のプリンスとの
距離がどんどん近くなっていきます。

ひと夏でこんなに、
少年・少女は変わるんだな、
成長するんだなと改めて実感しました。

スタンド・バイ・ミーは
少年たちのみの冒険物語でしたが、
夏の騎士は
主人公の少年を通し、
「勇気」という
一番大切な道具を手に入れた
少年・少女の恋模様も含め、
キス？など、おじさん的には
まだ早いと思いますが、
爽やかな青春小説という感じでした。

しかし、稀代のストーリーテーラー
百田直樹さんが書く、
少年の冒険小説は
本当に、読んでいくうちに吸い込まれ
最後の仕掛けなどの波乱もあり、
いつも絶妙だなと感銘を受けます。

～最後に～

爽やかな少年たちの
大切な夏休みのひと夏の冒険。

自身も小説のように
色々なことはないですが、
小学生のとき、
カブトムシやクワガタを
取りに行ったり、
町内の花火大会や祭りなど
懐かしく、思い出しました。

この小説は、少年・少女でも読みやすく
夏休みの読書感想文におすすめですが、
お父さん・お母さん世代にも
是非、読んでいただきたい。
自身の小学生の時の記憶が
よみがえってくると思います。

今の小学生たちは「コロナ禍」での
夏休みなので、外で思いっきり
友達と遊んだり、どこかに
冒険のような小旅行もできず、
可哀そうですね。

少年の頃の、出来事は貴重で
人生において、そう何度もないので
大切な少年時代を思いっきり
楽しんでもらいたいですね！！

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